日本産淡水魚・熱帯魚編 - 淡水魚話 - 2000年

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2000.10.08  Cobitis sp

10月第2週  今週も魚たちには別段これと言った異常もなく経過し、安心して彼らの観察に専念できたというところでしょうか。毎年この時季を境にして、あくまでも私論ですが、観賞面から言えば、低温による行動力の低下抑制、また、病理面から言うと、日中の寒暖差による免疫力低下を抑える二つの意味合いから、保温を実施しております。あらかじめ保温器具のテストを済ませておき、彼らのテリトリーへ…。水槽内では大きなストレスを与えないように注意しながら作業をしておりますが、殆んどのメンバーは右往左往の大活況。普段は潜行志向のスジシマドジョウ氏(写真)、季節がら秋色のコスチュームがとてもお似合いですね。

更新日付:2000.10.08

2000.10.15  Cynops pyrrhogaster

10月第3週  保温器具の設置を先週行ってから、殆んど稼動することなく、今週は推移いたしました。
最近はもっぱらアカハライモリ諸氏(写真・別室)の観察とスナップ撮影に余暇を費やしております。彼らのユニークな仕草には思わず和んでしまい、時間の経つのも忘れて、つい見入ってしまいます。先々月採取しました個体には幼体も含めまして、今後の成長を大いに期待し、又、楽しみにしておりますが、私の率いる水族郡の家内勢力の拡大に家人からは冷ややかな視線も…。

更新日付:2000.10.15

2000.10.22  Cynops pyrrhogaster

10月第4週  8月に我が家にアカハライモリ諸氏が入居頂いてから早2カ月が経過いたしました。早々の脱走劇以来これといったトラブルもなく順調に過ごされております。ところで今まで御紹介が遅れましたが入居時より水槽の奥深く、隠ぺい生活をおくっておりました個体が最近になり無事にデビューとなりました。…といいますのも、他の個体や水草にまぎれて知らずに持ち帰り、入居時に初めて幼生のアカハラベビーの存在に気付いた次第です。
残念な事に幼生の写真は撮れなかったのですが、いつのまにか無事に変態されたようで、上陸となりました。現在(幼体)の写真ではまだお腹は赤くないのですが、容姿はほぼ成体に近く、とても可愛い時期ですね。 毎朝、ライトを点けますと水槽ガラス壁に上る光景(写真下)が見受けられます。
別室(1234)ではアカハラベビーの写真を数点、展示しておりますので是非ご覧下さい。

更新日付:2000.10.22

2000.10.22   Rhinogobius brunneus

10月第5週  今週もアカハライモリの水槽にかなり意識がいっておりましたが、雑居水槽のほうでは数週間前からヨシノボリ氏がお気に入りの石の下でせっせと穴堀りを始めておられました。そうこうしている間に先週、石の下に産卵したようで、ひらひらと卵らしいものが見受けられるようになりました。よく見ているとオスのヨシノボリが卵の保護で、鉄壁の防御体勢に入り他の魚を寄せ付けません。
我が家では、以前からヨシノボリの産卵の機会に合いながら陽の目を見ない事の繰り返しで、今回もいつの間にか卵が無くなってしまい残念な思いですが、最初から繁殖を目的とした環境設定を施さないのと、いわんや過密傾向の雑居水槽の事ですし、無事に孵化までこぎつけるというのは難しい事でしょうね。それにしても奮闘した甲斐も無く巣から離れたオス(写真)を見ているとたいへん申し訳なくて…。ヨシノボリファンの私としましては、改めまして繁殖には挑戦してみたいと考えております。ところで今週のアカハラ氏(別室)は…。

更新日付:2000.10.29

2000.11.05   Rhinogobius brunneus

11月第1週  11月に入り朝夕、冷え込むように成ってまいりましたが、我が家の水槽は今年は全室暖房完備。さて水槽の皆々様には快適に過ごして頂いてるのでしょうか。先週に引き続きまして失敗に終わったヨシノボリの産卵劇ですが、今週初めに、またもや同じ石の下に卵が産み付けられオスのヨシノボリが厳戒態勢に入っております。よく見ておりますと、深く掘り込まれた巣の中に孵化をうながしているのでしょうか、卵に新しい水を送り込むように一生懸命に鰭を動かしています。その献身的な彼の態度に頭の下がる思いでガラス越しにエールを送っているのですが…。
今週はオーソドックスで落ち着いた魅力のヨシノボリさん、あなたは今回が初出演でしたっけ。

更新日付:2000.11.05

2000.11.12  Tanakia limbata

11月第2週  最近は休日に所用が重なりフィールド観察並びに採取の機会に恵まれず、何となく物足りなさを感じておりましたが反面、我が家の水槽におけるメンバーの充実、成長による充足感において相殺されていると言うところでしょうか。いずれにしても精神的なストレスの緩和を魚達に一役かっていただいている限りパートナーとしての債務を果たすべく深夜の水替えを遂行しておりますが…。
今週はタナゴファミリーの雄。アブラボテTanakia limbata

更新日付:2000.11.12

2000.11.19   Cynops pyrrhogaster

11月第3週  週の半ばに、イモリ水槽からアカハラベビーのプラケースへの引越しを敢行致しました。食におきましてはメイン水槽でアカムシに慣れていた加減でしょうか、箸で口先に運ぶだけでこちらの意向が伝わり、スムーズに給餌が勧んでおります。今週も我が家の水族群はいずれの個体も食欲、行動、共に問題なく推移し、現状においては私的管理サイクルが功を奏していると言うところでしょうか。

更新日付:2000.11.19

2000.11.26  Rhodeus ocellatus ocellatus

11月第4週 少し前の話に成るのですが、久しぶりに家人と市内の熱帯魚ショップへ出かけた時の事です。
最近のショップは水族館も顔負けの美しさと個体数の多い事に驚かされますが、私の好きな日本産淡水魚の水槽は、比較的少なくて残念な思いです。たくさんの魚達を一通り見終わって帰りかけた時に”餌用タナゴ”と書かれた札が目に入りました。稚魚から幼魚まで千差万別の大きさのタナゴ達が数百匹、ひしめき合って泳いでいます。いつの間にか時間を忘れて見入ってしまいました。あまり熱心に見ていたからでしょうか「大きいの入れますから…。」スタッフの方に声をかけられ、思わず買ってしまいました。少し離れて笑っている家人を除いて誰も気が付かないでしょうね一匹、十数円のタナゴ達がこの店で一番気に入ったなんて…。
写真(上)のタナゴはその中で、私の一番お気に入りの個体です。思いがけないきっかけで我が家に転居のタナゴ達は予備水槽でウオーミングアップを無事に終えて、雑居水槽で元気に泳いでおります。
23日 カム(以前飼っていたカムルチー)が逝ってから一年が経ちました…。

更新日付:2000.11.26

2000.12.03  Rhinogobius brunneus

12月第1週 師走に入り何となく気忙しい毎日を送っておりますが、水槽のメンバーには今週も平穏な時が流れ、ガラス越しの彼らには私の行動がどのように写っているのでしょうか。毎朝、足早に魚達の観察と給餌を済ませて家を後にするのですが、のんびり出来る休日には、彼らの食事が終わるまで水槽を覗き込んでおります。給餌後の様子を興味深く観察しておりますと、一時、慌しい彼らも一段落つけば、各自その行動にブレーキがかかり、水槽内は喧騒から手のひらを返すように静寂が訪れます。食を満たされた彼らを見ていると何となく睡魔にみまわれそうで…。
写真のヨシノボリもたらふくご馳走を召し上がったのでしょうか、お腹のあたりが少し苦しそうですね。

更新日付:2000.12.03

2000.12.10  Acheilognathus rhombeus

12月第2週  今週は公私ともに多忙な一週間となり、魚たちの観察も滞りがちに成ってしまいましたが、水槽内ではいろいろなドラマが繰り広げられております。ヨシノボリ達の陣地争奪戦は頻繁に行われる日常行事、威嚇し合う姿は正に真剣勝負。幼魚のギギはエアレーションのバブル内の上下運動に余念がありません。写真のカネヒラは体長が大きい事もあり他の魚たちにはおかまいなしに、ご覧のとおり、優雅に水槽遊泳を楽しんでおられます。ダイナミックな背びれは相変わらず素敵ですが、大きく広げた扇は他の魚に対する威圧なのでしょうか、相棒に向ける自己顕示なのでしょうか。

更新日付:2000.12.10

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