日本産淡水魚・熱帯魚編 - 淡水魚話 - 2000年

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2000.01.02  Rhinogobius brunneus

1月第1週   新年明けましておめでとうございます。今年も当サイト(雷魚図鑑)を私gonta036共々宜しくお願い致します。さて新しい木製水槽台、床下補強工事も無事に終わり私の物理的構想は一応予定通りに進行し、年末に雑居水槽の転居を決行致しました。 60cmから120cmに移った連中は初めは戸惑っていたようですが慣れるに従ってのんびりと泳ぎだしました。
水槽の隅でヨシノボリが懸命に跳躍を繰り返しています(写真)他のメンバーはゆったりとくつろいでいるのに…。
いづれの社会も同じように、そして我が家の水槽の中でもそれぞれの「2000年」が始まっているようですね。

更新日付:2000.01.02

2000.01.09  Tanakia lanceolata

1月第2週  新しい雑居水槽では新しい秩序が出来上がりつつあります。 ドンコがフィルター給水ポンプの上を独占してしまい、ヨシノボリを寄せ付けません。 水槽の各コーナーにはヌマチチブやヨシノボリなどの底生魚が陣地を構えました。カマツカは驚くと底砂一面が言わばテリトリーになります。そう考えると上物の魚達には決まった場所が用意されていないのでお気の毒ですね。 最近私が覗き込むとタナゴ(写真)達がよく訪れてくれます。自然とモデルに成って頂く機会も増えて、新しい魅力を楽しんでおります。ふくよかな体型をしているのに結構アクティブな身のこなしも見せてくれます。

更新日付:2000.01.09

2000.01.16  Rhodeus ocellatus ocellatus

1月第3週  先週に引き続きタイリクバラタナゴの話になりますが。
私の独断と偏見で選んでおりましたベストスタイルのブルーギルにはたいへん申し訳ないのですが、最近はこのタイリクバラタナゴ(写真上)の美しいスタイルに夢中になっておりまして…。
体高の割に細身で有りながら、ふくよかな曲線美を持つボディは、たいへん魅力的でフォトジェニック。 新春早々、我が家のベストスタイルフイッシュは順位入れ替えとなりました。

更新日付:2000.01.16

2000.01.23  Hemibarbus barbus

1月第4週   我が家の雑居水槽のメンバーは大半が木津川から移籍の魚達で構成されております。私としましては居ながらにして木津川を楽しむというのも魚飼育の目的の一つでもあります。 この時期は魚採取もオフシーズンとなり「我が家の木津川」とPCのモニターとを交互に眺めながらメンバーの成長をぼんやり観察しております。 ところで水槽の引越し以来、数日しかたたないのに見慣れたせいなのか、それぞれの個体の成長が早いのか、広く感じていたスペースも適度に思えてきました。このままではすぐに過密化してしまいそうですね。 最近、メンバーの中で将来かなりのスペースをしめそうなニゴイ(写真)の存在感が出てきました。餌の食べっぷりも一人前以上で顕著な成長ぶりを見せてくれております。 それにしても成長期の個体は造作ひとつ見ても成魚とは違った張りとみずみずさを感じますよね

更新日付:2000.01.23

2000.01.30  Odontobutis obscura

1月第5週  毎朝の給餌には参加せずに揚水ポンプの上に陣を構えて様子をうかがっているツワモノはドンコです。 最近、ドンコの行動を観察しているとお腹が膨れている時はポンプの上で動かずにおとなしく、お腹が減ってくると写真のポーズでゆっくりと下界に舞い降りてきて、夜に備えて餌魚の選定でしょうかしばらく水槽内を徘徊して定位置にもどります。器用に狭いスペースで、体を壁に立てかけるようにして上を向いてじっとしている時があります。 以前からドンコの飼育には挑戦するのですが、なかなか巧く育ってもらえないので今度こそはと内心はりきってるのですが。 ところで強面のドンコさん、最近よくヨシノボリが行方不明になるのはあなたの仕業なのでしょうか…。

更新日付:2000.01.30

2000.02.06  Rhodeus ocellatus ocellatus

2月第1週  今週も雑居水槽は平穏無事に過ぎました。ところで水槽の中で現在、一番大きい魚といえば昨年11月に天国に召されたカム(雷魚) の食卓に上るはずだったフナです。現在体長12cm、今から思えばカムはこんなに大きな魚を食べていたんですよね。 朝一番、水槽のメンバーは私の顔を見るなり一斉に集まってきてくれます。中でもさすがに体長が大きいだけあって大食漢のフナ氏は冷凍赤虫から人口フード、たまにヒメダカまでも胃袋に収めております。総体的に全てのメンバーは食欲旺盛で問題 無く成長し、私もその過程を十分楽しませてもらっております。稚魚で入居いただいた写真のタイリクバラタナゴもいつの間にか若魚に…。

更新日付:2000.02.06

2000.02.13  Tridentiger brevispinis

2月第2週  ヌマチチブ(写真)は雑居水槽内で一番の暴れん坊です。とにかく気が強くて自分より大きな魚にも立ち向かっていきます。食欲もかなり旺盛で動物食、ヒメダカをとことんゲットするまで追いかけ回します。 昨年入居してからその強い性格で怖いもの知らず、ご覧のとおり立派に成長しました。とにかく初めから存在感の強い魚で、日ごとにその勢力範囲を広げていくようです。体型はヨシノボリの大型バージョンのようです。大食漢でいつもお腹いっぱい丸々としています。

更新日付:2000.02.13

2000.02.20  Zacco platypus

2月第3週  昨年木津川より入居のオイカワ Zacco platypus の個体が立派に成長。個性豊かな連中ばかりで話題には事欠かない雑居水槽ですが、華やかさには乏しくて少し寂しい思いをしていましたがご覧のとおり淡いパステルカラーに身を包み雑居水槽の雰囲気作りに貢献していただいてます。 オイカワは遊泳力のある魚なので狭い水槽では勢いあまってガラスに鼻を打ち付けたりするのを気の毒に思っていたのですが、幼魚の頃より水槽育ちのせいか距離感を把握していると見えて今のところ、大怪我には至ってません。 なんとも言えない体色とスリムなボディは魅力十分。我が家のレギュラーメンバーとして申し分ないキャラをしております。

更新日付:2000.02.20

2000.02.27  Micropterus salmoides

2月第4週  しばらく話題に上らなかった単独飼育水槽のブラックバスですが順調に成長を続けております。毎朝、私の気配を感じただけで餌の催促が始まります。 餌魚を網に入れて与えるのですがその網から魚が出る前にかぶり付いてきて今にも破れてしまいそうです。最近は貫禄も出てきまして水槽内を優雅に泳いでおります。とにかく気の強い魚で、私を全く恐れることなく水替えの時はこちらがかぶられないかと心配しております。 何となく不気味さを感じるお方(写真)です…。

更新日付:2000.02.27

2000.03.05 Rhodeus ocellatus ocellatus

3月第1週  まだまだ寒い日が続きますが、皆様はどのようにお過ごしでしょうか。 今年に入って私のフィールドはいぜんoff状態、暖かく成るのが待ちどおしいです。 我が家の魚達とは顔をつき合わせて何となくのコミュニケーションです。気が向けばデジカメでメンバーのショットを撮り続けています。ストロボの光が強すぎたりピンボケになったり数撃ちゃ当たる方式で楽しみながらの撮影会です。
今週はタイリクバラタナゴ(写真)のショットです。同じ個体なのにストロボ光の回り込み具合で随分お魚の衣装が変わるものです。

更新日付:2000.03.05

2000.03.12  Tanakia limbata

3月第2週  今週も雑居水槽は問題なく推移しました。 ところで昨年、これも木津川より入居のギギですが60cm水槽を別に立ち上げて4匹を単独で育てております。 塩ビの筒を各一本ずつ提供しておりましたが一匹だけが特に大きく成長し15cm程になりました。他の3匹は7~8cmと同じ大きさ位で入居したのにずいぶん差があるものです。昼間は殆ど筒の中なので写真撮影が思うようにいきません。そのうちにご紹介できそうな 写真がUPしましたら公開させていただきます。今週はめずらしく水槽前面に出てきたところを運良く撮れました私のお気に入りのスタイル、アブラボテをご覧ください。

更新日付:2000.03.12

2000.03.19  Kizu River

3月第3週  朝晩の冷え込みはまだ続いておりますが、日中はかなり暖かい日が増えて参りました。我が家の雑居水槽の連中は、冬も無加温で過ごしております。今年はメンバー全員、ドック入りもなく順調に冬を越す事ができ喜んでいる次第です。 私の水槽管理は相変わらずいい加減で、一週間に一度の水替えを除いては、何も行っておりません。こんな私の管理下においても以前にお話しましたようにメンバー全員、順調に成長を遂げられ、水槽は過密の一途をたどっております。 そのような状況下においても暖かくなればまた木津川 (写真) に採取に行きたくなります。今年はニューフェイスの採取を除いては、フィールドでの観察だけを主眼に置くつもりではありますが、さてどう云った展開になることでしょう。

更新日付:2000.03.19

2000.03.26  Candidia temminckii

3月第4週  私のサイトも早1年が過ぎました。ここまで続けてこれましたのも皆さんの励ましのお陰だと感謝いたしております。 昨年11月主役のカム(雷魚)を亡くしてからしばらくはどうして更新していこうかと悩んでおりましたが、皆様からの激励のメールをたくさん戴き、随分と勇気付けられここまでやってこれました。 私自身、キャラの強い雷魚飼育を始めてから亡くすまでの間、カムルチー以外の魚達の魅力に殆ど目が向いてなかったのが事実です。そんな脇役的な存在だった日本産淡水魚達も、この1年で随分成長してくれました。 今は主役達の飼育日記をホームページという形態で記録していく事によって、みなさんとコミュニケーションを図りながらの魚飼育ができたことを、そして続けていけることを、たいへん有意義に感じ、又おおいに喜んでおります。 2年目を迎えることが出来ました雷魚図鑑を今後ともどうぞ宜しくお願い致します。尚、たくさんの方々から掲示板の設置希望をいただいておりますが、私自身の時間的な問題を解決することができないことと、 当サイトの私自身の目的から、今後とも今まで通り、メールでのお付き合いを宜しくお願い致します。 今週は昨年秋に稚魚で木津川より入居のカワムツです。現在、我が家の水槽には1年目を迎えたカワムツと5カ月目のこの写真の2匹が遊泳しております。

更新日付:2000.03.26

2000.04.02  Acheilognathus rhombeus

4月第1週  先週末は香港へ出かけていましたので、留守番の魚たちはしばらくの間、食事は抜きということに…。
さすがに帰ってくればみなさん餌の催促です。
特にブラツクバスは水槽の蓋を開けようとすると「おっと危ない危ない」私の指に襲撃を掛けてきました。
フードタイマーも検討しなくてはいけませんが、冷凍の海老を解凍して与えているのでブラックバスにはだめですよね。
カネヒラが勢いよく餌に寄ってきました。
そこに突然、カネヒラの行く手を拒むようにギンブナもあわててやってきました(写真)しばらくの間空腹にさせて申し訳なかったのですが、急いで餌に飛びついて他の魚達とのクラッシュには御注意を。

更新日付:2000.04.02

2000.04.09  Trachemys scripta elegans

4月第2週  2日の日曜日、今年に入って初の木津川へ魚採取に出かけました。 その前に少し悲しい出来事がありました。あんなに元気だったヌマチチブが突然亡くなってしまったのです。外傷は無く 原因がはっきりとしないのですが、私の管理不行き届きで、たいへん残念な思いです。 話は戻って今回木津川での採取した魚はブルーギル、ニゴイ、オイカワ、ヨシノボリ、ミドリガメ、そして ヌマチチブの6種です。なによりもヌマチチブが採取出来たのが嬉しいのですが…。
ところでこれにはどんでん返しの後日談がありまして、翌朝の事、いくら探しても雑居水槽にヌマチチブの姿が見当たりません。目をこらして 探している私の前を風船のようにお腹が膨れたドンコ氏が通り過ぎました…。
今回の珍客は久しぶりの亀氏で甲羅15cmのミシシッピアカミミガメ(写真)です。 大雨で脱走しないように気を付けなければいけませんね。

更新日付:2000.04.09

2000.04.16  Lepomis macrochirus

4月第3週  雑居水槽は先週の採取から少しメンバーが増えました。 昨年までは採取した魚は殆ど持ち帰っていたのですが、今年は必要以上の個体(定義は曖昧ですが…)は持ち帰らずにその場で観察後おひきとり願う事にしております。 先週紹介しましたミシシッピアカミミガメは慣れないせいかまだ餌を食べようとしませんが、まぁそのうちに食べていただけるでしょう。今週も期待の新人をご紹介しましょう。我が家ではベストスタイル第2位に君臨しておりますブルーギルの幼魚です。これはこれは小さいうちから素質十分の可愛いルックス(写真)ですね。

更新日付:2000.04.16

2000.04.23  Opsariichthys platypus

4月第4週 今週は木津川へ出かける事も考えていたのですが桜の季節に魚では家人にも少し申しわけないと…。
16日の日曜日、天気は快晴でしたが風はまだ少し冷たく花寒の一日でした。昨日の雨で桜もいよいよ終わりかと少し寂しい思いがしましたが摂津峡にある桜公園の桜はまだまだ綺麗でした。 花見の帰り道、川沿いに車を走らせていると釣りをする人達が見えました。上から見るだけで終われば良かったのですが、つい川岸に降りてしまったのが間違いです。水面にオイカワの姿を発見、次の瞬間には車からウェダーと採取網、プラケースを持ち出していました。
隣であきれる家人を尻目に夢中で約1時間、採取した魚はオイカワ、カワムツ、ヨシノボリと我が家ではおなじみの魚達ですがとても楽しいひと時を過ごしました。プラケースの魚達(写真)は寒い冬を耐えた余裕でしょうかとても輝いて見えました。ところで帰路の車中は何故か沈黙が…。

更新日付:2000.04.23

2000.04.30   Rhinogobius brunneus

4月第5週  暖かくなると休みの日は川に行きたくなります。ゴールデンウイークを間じかに控えてそろそろ採取計画を立てなくてはいけませが、今回は少しフィールドを変えてみるのもいいかと検討中です。
ただ先週の花見は少し予定外で”はしゃぎ”過ぎたと反省しておりまして…。
今週は先週入居の新人ヨシノボリ(写真)が元気に水槽内をかけ回っております。十人十色はこのヨシノボリにも言えるようで、容姿、行動共に実に個性的な魚です。それはそうと新入ヨシノボリさん、この雑居水槽にはあなた以外にもいろいろな個性をお持ちの諸先輩が多いのでくれぐれもご注意を。

更新日付:2000.04.30

2000.05.07  Pelteobagrus nudiceps

5月第1週  ゴールデンウイークの3日は午後から木津川に出かけました。天気は上々でしたがやはり道路は渋滞していました。到着するやいなやウエダーに着替えてさっそく採取開始です。水温も暖かく絶好の採取日和となりました。 そして本日の捕獲魚はドンコ、ヨシノボリ、カワムツ、オイカワ、ブルーギル、フナ、ヌマチチブの7種に及びました。   今回は以外にカワムツが5匹、ドンコが3匹と、いつもはほとんど1匹だけの採取に終わる魚が珍しい事です。川は耐えず表情を変えていて雨の状況や流れの変化で捕れる魚のポイントも移り変わるようですね。翌日、30cmの水槽を1本立ち上げました。今度はドンコ氏のお腹に収まる前にヌマチチブの棲家を確保することに成功しました、これでひと安心です。 ところでやってしまいました。またしても水槽が増えてしまったのです、家人が留守のあいだに。今週はギギの可愛い表情(写真)をご覧下さい。私ならこのギギのやさしそうな眼を見れば多少の事は許せるのですが、皆さんはいかがでしょうか…。

更新日付:2000.05.07

2000.05.14  Lepomis macrochirus

5月第2週  今週は、ゴールデンウイーク疲れで、おまけにここ大阪は、急に夏が訪れたのかと思わせる程の暑い週でした。 これから夏に近づくにつれ少なからず水温管理に頭を悩ますキーパーの方もおられると思いますが、我が家はメンバーの顔ぶれを見ましても毎年、別段変わった事もせずにおりますが、唯一120cm水槽はエアレーションの強化をすることにしております。 私がごそごそと水槽をいじってますと先日、木津川より入居のブルーギルが様子を伺いに来てくれました。人によく慣れて近づいてくるこの魚を見てるとついモデルに成ってもらう機会が増えて…。

更新日付:2000.05.14

2000.05.21  Gnathopon elongatus elngatus

5月第3週  暑い日が有るかと思えば雨が降ると少し肌寒く感じ、これから梅雨にかけて私達にとっても 結構体調を壊しやすいシーズンです。我が家の水族達は今のところ皆さん元気に遊泳しておりますが 、油断をすれば病気にかかりやすい時期でもありますので、毎日の観察は念入りに行うようにしております。 比較的丈夫な魚たちなのですが、過去には管理不行きとどきがあり、今もって少なからず反省を繰り返しております。実際のところ体調不良は行動や体表に現れてきますので、早期発見で隔離し、それなりの手立てを行うのが私のようなアバウト管理者には必須のようです。(コミュニケーション不足はいずれの社会も良い結果を生まないものですよね) 今までの経験では病気が進行してしまってからの投薬治療での水槽復帰率は残念ながらかなり低い数字になっております。 今日もまた魚たちを見ていると、いつもは遠くからこちらを伺っているタモロコ(写真)が珍しく寄ってきてくれました。なかなかのプロポーションで体調は良さそうですね。 それはそうと毎日水槽を食い入るように覗いている様子は家人からすれば少し奇異に映るようですが…。

更新日付:2000.05.21

2000.05.28  Rhinogobius brunneus

5月第4週  今週は水槽の下層水域で行われている大好きなヨシノボリの行動を観察してみる事にしました。一見、平和そうなこの水域にも静かな戦いが日常において繰り返されております。古参のヨシノボリは新人ヨシノボリに王座を明渡すまいと懸命な努力を繰り返し、 新人はその戦略テクニックに我武者羅に立ち向かっていく…。彼らの社会で負けは致命傷ですからここは正に戦国時代、戦場を彷彿させる情景なのでしょうね。見ている私にすればどちらもかわいい連中で威嚇しあう表情も愛嬌タップリ。それでも犠牲者が出て修羅場になりそうな時は、フィールドを分ける事も検討しなくてはいけませんが、今のところはそれなりの均衡が保たれているようです。 管理人の私としては、できるだけ無駄な戦いを避けて犠牲者を少なくする環境をつくるのが、闘争癖のある彼らに対しての最低限のモラルではないかと自問自答を繰り返しております。しかしながら、その闘争の発端が、夏になれば何処からともなく水槽に運ばれてくるヨシノボリの輸送人の私に有る事など、彼らは知る由も無く…。
今週は私のお気に入りの古参ヨシノボリ氏(写真)、その風体に何処となく哀愁が漂っているようには見えませんでしょうか。

更新日付:2000.05.28

2000.06.04  Rhodeus ocellatus ocellatus

6月第1週  6月に入り梅雨を目前に控えてこの時期、なるべく天気の良い日には魚採取に出かけようと考えているのですが…。
今週も雑居水槽の面々は食欲旺盛で問題なく過ごせたと言うところでしょうか。最近、幼児期に採取してきました連中については、まず、別室へ。病気や相性の問題をクリアーしたものから順に雑居水槽に移行する形をとっております。以前にもお話したように、急な環境変化はストレスを生み、病気を少なからず誘発します。先月入居しましたニューフェイス達も現在単独水槽での監視管理中です。こうした期間を経ることにより、以前からすればかなりのトラブルを回避出来ていると確信しております。現在、幼児期のヨシノボリ、ドンコ、ヌマチチブはしばらくは単独生活ですが、いずれの個体も現状では問題となる個所は見受けられませんので、近い将来、デビューということに…。

更新日付:2000.06.04

2000.06.11  Rhodeus ocellatus ocellatus

6月第2週  今週はウィークデーに晴天が続き、まるで梅雨明け後の天候の様でしたが後半には近畿も入梅となり魚採取の事を思うと意気消沈というところです。最近、我が家では水槽の水替えは部分換水を一週間に一度。交換の水は庭に常設の水槽に水道水を汲み置き、数日間炎天下に晒したものを使用しております。現在、我が家の水族連はみなさんこの水の恩恵を受けて問題も無く育っております。以前は水道水にカルキ抜きと金属除去の定番商品を添加した直後の水で交換を行っていましたが、メンバーの多様化に伴い、飼育水が汚れやすい連中の為の頻繁な水交換などには、汲み置き水のほうが容易でなにより安心できることを考慮しての事です。…が、しかし私事ばかりを優先するといろいろな弊害が起きるもので、我が家の園芸部からすれば庭に突如、水槽が設置され、ただ水が張られているだけのスペースはまったく理解しがたいようで。それでなくとも家には水槽が少なからず幅をきかせているだけに…。
魚飼育に限らず生き物を飼うということは実にいろいろな問題を包含して、難しいものですね。みなさんのお宅では円満にお魚達と暮らせておられるでしょうか。水替えを終えてしばらくするとタイリクバラタナゴが寄ってきてくれました。婚姻色が綺麗です。

更新日付:2000.06.11

2000.06.18  Rhinogobius brunneus

6月第3週  今週もお魚達にはご機嫌うるわしく、毎日の日課並びに習慣を無事に過ごされたというところでしょうか。
寝込みを襲うと言えば人聞きが悪いのですが、”寝込みを写す”というのは魚達のスナップによく使う私の手段です。日中は素早い動きでなかなか私の思うようにモデルになってもらえない魚達(種類にもよりますが)も夜半前にもなりますと目に見えて動きが鈍くなってきます。その頃を見計らっての写真撮影となるのですが、こちらが派手な動きをしますと万事休す。じっとチャンスを狙っているうちに私のほうが眠ってしまいそうになる事もしばしば…。
先日も眠気まなこの私の前を素早い動きで、急降下のヨシノボリ氏(写真)
オット、寝込みを襲われてしまったのはどうやら私のほうだったようですね。

更新日付:2000.06.18

2000.06.25  Rhodeus ocellatus ocellatus

6月第4週  今週はここ大阪では梅雨らしい天気が続き何となくけだるい一週間でしたが、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか。 「水槽が何となく殺風景で魚達が可愛そうじゃない」我が家の園芸部より指摘を受けまして、過去に草魚の餌以外は水槽に入れなかった水草を一大決心の末、購入することにしました。ショップのマスターは今までに無い私と水草の取り合わせを不思議に思っている様子…家に帰って早速、水草を水槽の片隅にレイアウトしてみました。これはこれは雰囲気が良くなりました。初めにやって来たヨシノボリ達は見え隠れしながら結構、気に入ってるようで、陣地争いまで始めました。その日は私も満足して翌朝…綺麗だった水草の数本が水中遊泳、葉もちぎられて散乱し原型を留めない状態となり、2日後にはついに茎だけと化してしまいました。どうやら我が家のメンバーには水草は似合わなかったようですね。すずしい顔で泳いでおられるアブラボテさん、あなたはこの一件に一役かわれたのでしょうか。

更新日付:2000.06.25

2000.07.02  Micropterus salmoides

7月第1週   7月に入り梅雨の合間にのぞく日差しはもう真夏の装いで、川遊びが待ちどおしいという処でしょうか。
今週も相変わらずギャラリー不足のブラックバスさん、以前より密かに狙っていた”プライベートショット”に挑戦することにしました(都合により彼のイメージアップショットは一時、断念ということに…) 私が近づくといつものように餌の催促が始まります。最近ではアクリルの上蓋を突き上げる音で私にアピールして戴いております。とりあえずはお食事、いつもの解凍した海老を2匹平らげて少しは落ち着かれたでしょうか。食後はいつものお気に入りの場所でじっと私と睨み合いです。30分程経過した時点で一回目の…。初めはカメラとの距離合わせです。さらに20分経過あたりで2回目の…。こちらも不意に始まる行為なので慌ててしまい失敗。さらに30分後、今度は私が少し目を離したすきに終ってしまい失敗。こんなことを繰り返しながら随分にらみ合いが続き延べ3時間が過ぎました。その甲斐あってご覧のとおりの”大あくびショット”の撮影に成功しました。お口の中は意外とお手入れは行き届いておられるようですが、この形相はもちろんイメージアップ…とはいきませんよね。

更新日付:2000.07.02

2000.07.09  Candidia temminckii

7月第2週  今週になって急に梅雨空が吹っ飛んでしまい、いきなりうだるような暑さとなりました。こう暑い日が続きますと私などはいわゆる夏ばて状態に陥るのですが、水槽の各面々は相変わらずの食欲で頼もしい限りですね。夏の水槽は水温上昇に伴う酸素不足に注意を払っており、家中にエアーポンプのノイズが輪唱となり少々肩身の狭い思いをしております。この音も慣れれば心地よいとは言わないまでも気に成らなくなるもので、違う意味で私は夏らしさを感じるのですが…。
この時季、魚達の食欲はたいへん旺盛になりそれぞれに恰幅が増すのですが、婚姻色の美しいカワムツ氏は少し食べすぎのようで、何事も中庸が宜しいのでは…。

更新日付:2000.07.09

2000.07.16  Procambarus clarkii

7月第3週  快晴の日曜日、久しぶりに木津川へ出かけました。今回の目的は主に我が家で人気のヨシノボリのフィールド観察と採取にあります。炎天下、水温も暖かく川遊びにも最適の日和となり、久しぶりにウエダーからも開放されて、水中眼鏡とシュノーケルで魚達の観察です。スプリンターのオイカワやカワムツ達は水中に差し込む太陽にキラキラピカピカ、体表を輝かせて光の乱舞というところでしょうか。浅瀬の砂礫には目的のヨシノボリやヌマチチブが…。こちらはみなさんのんびりと、突然参入した私にも逃げ去ってしまうことも無く、いつものユニークな仕草を披露してくれます。自然のフィールドで見る彼らのこの世界は、もちろん筆舌に表す事のできない正に桃源郷です。この時季、このシュチエーションを私の水槽に再現することが出来ればどんなに素晴らしいでしょうね。真夏を目前にして、毎日でも訪れたい別世界へみなさんも出かけられては如何でしょうか。ところで今回の採取した魚達は多岐にわたり、目的のヨシノボリとヌマチチブ以外はお引取り頂きましたが、オイカワ、カワムツ、ドンコ、ヨシノボリ、カマツカ、ニゴイ、ヌマチチブ、フナ、タナゴの9種と成りました。珍客としましては、開口一番にゲットした写真のアメリカザリガニです。青空と対照的な赤色がとても夏らしく感じられませんでしょうか。

更新日付:2000.07.16

2000.07.23  Rhodeus ocellatus ocellatus

7月第4週  今週になって近畿地方もようやく梅雨明けとなりました。早速、休日は木津川に繰り出す予定がいろいろ所用と重なり、仕方なく水槽の木津川を楽しんでいる次第です。先週、木津川より入居のヨシノボリ、ヌマチチブ達も順調に別室でのウオーミングアップを終えて雑居水槽の仲間入りです。先日来、水草レイアウトの夢を断念。替わりまして木津川風石組レイアウトに挑戦です。魚採取時に川原より、適当な大きさの石を集めてきまして、雑居水槽(120cm)の中央に配置しました。情景のレイアウトは現地調査済みですので…私としましては、満足の木津川風ジオラマの完成というところでしょうか。嬉しいもので、早速ヨシノボリ達が陣地を構えだし、お気に入りの場所作りが始まりました。水槽レイアウト中は魚達が右往左往の大騒ぎで、たいへん迷惑をお掛けしました。これはこれは相変わらず美しいタイリクバラタナゴさん、勿論あなたを忘れていたわけではないのですよ…。

更新日付:2000.07.23

2000.07.30  Rhinogobius brunneus

7月第5週  連日暑い日が続き、雑居水槽の水温計もうなぎ上りに上昇しております。我が家では魚達が体調を崩す前に、酷暑用対策として、今年からエアレーション最強化計画を推進いたしております。この時季、魚達の体調不良は実に厄介で、病気の誘発はおろか、即刻、他界という事態も過去に経験しておりますので…。
高水温が原因で水中の溶存酸素不足が生じ、その為に起る魚達の体力と免疫力の低下を出来る限り抑えるのが目的で、120cm水槽に5台のエアーポンプをはじめ、全ての水槽を水泡で埋め尽くすほどのエアレーションを実施しております。加えて出来る限り水温上昇を抑える為に、魚の飛び出し防止策をほどこした上で、水槽の上蓋を全て撤去し、飼育水の蒸発を促しております。仕事を終えて帰宅後は、あらかじめ用意しておいた汲み置き水で、蒸発した飼育水の補充をおこないます。それにしても、10台を数えるエアーポンプのノイズ音は凄まじくて…。
しばらくの間、水泡でいっぱいの水槽は鑑賞には不向きと言えますが、元気に遊泳のお魚(写真)には問題ないかと。

更新日付:2000.07.30

2000.08.06   Rhinogobius brunneus

8月第1週  今週も晴天の日曜日に木津川へ出かけました。今回はヨシノボリ2匹、タイリクバラタナゴの幼魚とフナの幼魚をそれぞれ1匹ずつ持ち帰りました。滞在中の殆んどはヨシノボリとヌマチチブのフィールド観察を堪能してきました。ヨシノボリ達は私が近づいても驚かす事さえしなければ、こちらを別段、意識する事なく普段をエンジョイしているようで、水槽で見せる行動とは違った仲間達との戯れを観察する事ができます。水中に差し込む光の中の彼らはみんな活き活きと輝いています。カマツカが遠くから左右に体を揺らすようにフラフラとやってきました。砂を口で掘り起こしながらいつもの独特なスタイルです。近くまで来てこちらに気づくと踵を返して一目散。今度はヌマチチブがヨシノボリを追いかけています。フィールドが広いせいでしょうか深追いはしないようでターゲットを替えては又追いかけだしました。いくら見ていても見飽きる事が無くて気が付けば夕暮れに…。
この時季、ウイークデーは水槽で、休日になるとヨシノボリと同じフィールドで過ごす事を楽しみにそわそわとしております。今回は比較的、大型のヨシノボリが採取できました。私が気に入ったのは貫禄十分のビッグなヨシノボリ(写真)背びれをたたんだまま無防備で飄々としています。そっと差し出した手網にも逃げること無く、しばらく戸惑いながらも、そのうちに自分から入って頂けました。それにしても気に入ったヨシノボリの個体を観察しながら採取できるというのはまた格別な魅力で、私の大きな楽しみの一つです。

更新日付:2000.08.06

2000.08.13  Tetraodontiformes

8月第2週 8/5~8/6にかけて京都北部日本海へ磯遊びに出かけました。例年この時季は水が恋しくなり、木津川は勿論の事、ここ日本海にも繰り出しておりまして、海にはまた川には無い格別な魅力があります。毎年、海水魚達は遊泳観察だけに終るのですが、今年は手網での採取にも挑戦してみる事にました。磯では色とりどりのイソギンチャクや海草郡の間には名前も知らない小さい綺麗な魚が群れています。まずは採取に入る前に少し沖に出て魚達の観察をすることにしました。海水魚には川魚にはない派手な体色や姿形、種類に圧倒される思いです。少しでも大きな、綺麗な魚…潜りながら魚達に羨望の眼差しを送るうち、いつのまにか防波堤が遥か遠くに。ところで採取の方ですが、潜りながら手網で。というのは予想通り難攻を極め、早々の撤収となり、磯場での採取に切り替えました。今回、採取出来ましたのはハゼ科の何処となくヨシノボリに良く似た魚と最初に私の手網に収まって頂いたフグ(写真)の2種となりました。あれだけ色とりどりの魚達を観察した後だけに少し物足りない気はいたしましたが、楽しみは次回にも取っておく事に。ところで採取した魚を持ち帰る事は考えていませんでしたので、記念撮影用のプラケースもすっかり眼中になくご覧の通り、緊急の撮影スタジオはモデルさんには申し訳なかったのですがガラスコップという事に…。

更新日付:2000.08.13

2000.08.20  Cynops pyrrhogaster

8月第3週 今週は夏休みウイークで、これも年に数回訪れております、信楽まで足を運びました。道中での私の楽しみの一つに和束(わづか)川での採取があります。今回の採取の密かな目的はアカハライモリです。実は以前にも、採取したアカハライモリを飼っていたのですが、同居しておりました亀氏との間でトラブルが発生しまして、まんまと胃袋に納められるという苦い経験をしております。このイモリは比較的飼育が容易な上、仕草もユニークでよく見ると可愛らしい顔をしております。機会があればもう一度飼ってみたいと常々考えておりまして…。
和束川では、以前と同じポイントで、今回も網を入れてみました。結果は、アカハライモリ数匹の捕獲に成功しました。それにしてもお腹の鮮やかな色と多彩な模様がお洒落ですね。和束川での採取も無事に終了しまして、目的地の信楽に到着です。ここではもう一つ、私の目的の魚を見付ける事ができました。詳細は別室にて…。

更新日付:2000.08.20

2000.08.27  Pelteobagrus nudiceps

8月第4週 今週もここ大阪では厳しい残暑にみまわれ、水の恋しい日々の連続でしたが、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか。さて、毎年恒例で夏に成りますと、我が家の水槽にニューフェイスが増えるのですが、今年も、主に木津川からトレードしました若魚達が、キャリア組に交じって水槽イメージの盛り立て役として活躍して頂いております。それはそうと、この夏は例年にも増して高水温が続き、メンバーの体力に私の管理能力をゆだねる緊迫した状況が長く続いております。そこで、以前にも少し触れましたように私流では有りますが、エアレーション再強化並びに水質維持、バランス栄養給餌を柱とした管理政策を推進し、メンバーの体力並びに免疫力低下を最小限に抑えるよう努力しております。あくまでも現時点で成果と言えるのかどうか疑問を残しながらも、大きな問題もなく酷暑をクリアーしていると言うところでしょうか。写真(下)のまだまだキッズなギギさんにとって、我が家の水槽の居心地はいかがなものなのでしようね。「逃げているんじゃない…」突然、家人の声。なにやらハプニングのようです。それでは来週も皆さんにはご機嫌宜しく。

更新日付:2000.08.27

2000.09.03  Cynops pyrrhogaster

9月第1週 9月になっても猛暑が続き、休日には川に出かけたいところですが、こう暑くては外に出るのも億劫になりまして…。
そのような時は我が家の木津川を楽しむのが一番と、椅子を持ち出して水槽の前に陣取ります。私が近づくと餌をもらえると思うのでしょうか、みなさん集まってきてくれます。こんな時は、それぞれの個体の行動をつぶさに眺めて楽しみながら、体調チェックもするようにしております。先日も水槽を眺めていますと、ヨシノボリの為に石組みのレイアウトを施してあるのですが、其の石の隙間から見慣れない顔が出ています。不思議に思ってよく見ると、細面のモツゴが、その体高よりほんの少し高いスペースに入り込んでいます。しばらくして出て行ったとおもえば又戻ってきます。けっこうお気に入りの隠れ家のようですが、ヨシノボリ達にすれば、風変わりな侵入者に迷惑な様子。管理人の私としましては、メンバーの全てに仲良くして頂くのが、なにりよりありがたいのですが…。
それはそうと先週のハプニングのご報告を別室にて。

更新日付:2000.09.03

2000.09.10  Rhinogobius brunneus

9月第2週  今週は3日の日曜日に木津川に出かけました。あいにく前日に少し雨が降った兼ね合いから水が濁り、視界の確保が困難な状態で、水中観察は断念する事に成ってしまいました。それに伴い本流での採取も仕方なくあきらめまして、久しぶりにワンドへフィールド移動です。今回はカワムツ、オイカワ、ギギ、ドンコ、ヨシノボリ、タイリクバラタナゴ、カマツカの7種の採取となり、それぞれ幼魚を数匹持ち帰りました。これから秋にかけて採取した魚達は、冬場の我が家の水槽の主役として、大いに活躍してくれることを期待しております。それにしても、私にとって水中観察の断念は非常に心残りで、素顔のヨシノボリやヌマチチブを楽しみにしていただけに…。
と、言う訳で、写真のほうも今週はフィールドを少し変えまして、スパイキーなヨシノボリショットです。

更新日付:2000.09.10

2000.09.17 Rhodeus ocellatus ocellatus 

9月第3週  今週も依然と暑い日が続いておりますが、一時期の猛烈な高気圧の勢力も陰りを見せ始め、朝晩はいくぶん過ごしやすくなってまいりました。我が家の水槽におきましては、まだまだ予断は許せないものの、高水温対策も一段落と言うところでしょうか。魚達も全てのメンバーが私のアバウト管理にも屈する事なく、ヘビーなサマーセッションを何とか乗り切って頂けたようで、たいへん嬉しく思っております。それはそうと、この夏増え続けたメンバーに、我が家の雑居水槽(120X45X45cm)は、(飼育水のpH値の降下状況から判断すれば)週に一度の部分換水で辛うじて、セーフティーラインをキープしていると言うところです。しかしながらこれ以上の過密化は週に複数回の換水を余儀なくされ、私の現在のライフサイクルでは充分な管理が困難な状況におちいりそうです。そこで一案は、新しい水槽の設置に行き着くのですが、最近も私の管理水族郡ではアカハライモリ騒動をはじめとして、家人には、多大な迷惑を掛けておりますので、スペース的問題も加味すれば、却下されることは火を見るより明らかで…。
どうやら解決の糸口は、深夜の水槽メンテナンスにおける私の体力と気力に掛かっているようですね。
今週はタイリクバラタナゴ Rhodeus ocellatus ocellatus

更新日付:2000.09.17

2000.09.24  Rhodeus ocellatus ocellatus

9月第4週  ひと雨ごとに季節が進み、夏の終わりは何となく寂しい気がします。いろいろな行事も増えて、この頃から木津川に行く回数も少なくなってきますが、我が家の木津川では、夏季増員に付き大賑わい、大盛況と言うところでしょうか。写真(下)のタイリクバラタナゴ Rhodeus ocellatus ocellatus は7月の最終の日曜日に木津川より入居のニューフェイス。写真では大きく見えますが体長約3cmとまだまだ幼魚で、背びれに黒班のなごりがほんの少し見受けられます。それにしてもこの時期の成長は目を見張るものがあり、体高も高くなり一月半で入居当初の1.5倍の大きさに。きびきびとした身のこなしは他の幼魚同様、みずみずしさが感じられます。

更新日付:2000.09.24

2000.10.01   Cynops pyrrhogaster

10月第1週  ここ数日、日中はかなり過ごしやすくなる反面、朝晩は冷え込むようになってまいりました。
目を皿のようにして見ていた水温計も眺めることすら忘れている状況で…。
この夏、水槽のうだる暑さを初めて体験されたアカハライモリ諸氏にも過ごしやすい季節が到来し、ひと息つかれたのか、たいへんご機嫌よろしく、水槽内の遊泳を楽しんでおられるように見受けられます。
それにしても水面下(写真)の表情とカメラに向かって私に頂く視線(別室)は随分と違うように思うのですが…。

更新日付:2000.10.01

2000.10.08  Cobitis sp

10月第2週  今週も魚たちには別段これと言った異常もなく経過し、安心して彼らの観察に専念できたというところでしょうか。毎年この時季を境にして、あくまでも私論ですが、観賞面から言えば、低温による行動力の低下抑制、また、病理面から言うと、日中の寒暖差による免疫力低下を抑える二つの意味合いから、保温を実施しております。あらかじめ保温器具のテストを済ませておき、彼らのテリトリーへ…。水槽内では大きなストレスを与えないように注意しながら作業をしておりますが、殆んどのメンバーは右往左往の大活況。普段は潜行志向のスジシマドジョウ氏(写真)、季節がら秋色のコスチュームがとてもお似合いですね。

更新日付:2000.10.08

2000.10.15  Cynops pyrrhogaster

10月第3週  保温器具の設置を先週行ってから、殆んど稼動することなく、今週は推移いたしました。
最近はもっぱらアカハライモリ諸氏(写真・別室)の観察とスナップ撮影に余暇を費やしております。彼らのユニークな仕草には思わず和んでしまい、時間の経つのも忘れて、つい見入ってしまいます。先々月採取しました個体には幼体も含めまして、今後の成長を大いに期待し、又、楽しみにしておりますが、私の率いる水族郡の家内勢力の拡大に家人からは冷ややかな視線も…。

更新日付:2000.10.15

2000.10.22  Cynops pyrrhogaster

10月第4週  8月に我が家にアカハライモリ諸氏が入居頂いてから早2カ月が経過いたしました。早々の脱走劇以来これといったトラブルもなく順調に過ごされております。ところで今まで御紹介が遅れましたが入居時より水槽の奥深く、隠ぺい生活をおくっておりました個体が最近になり無事にデビューとなりました。…といいますのも、他の個体や水草にまぎれて知らずに持ち帰り、入居時に初めて幼生のアカハラベビーの存在に気付いた次第です。
残念な事に幼生の写真は撮れなかったのですが、いつのまにか無事に変態されたようで、上陸となりました。現在(幼体)の写真ではまだお腹は赤くないのですが、容姿はほぼ成体に近く、とても可愛い時期ですね。 毎朝、ライトを点けますと水槽ガラス壁に上る光景(写真下)が見受けられます。
別室(1234)ではアカハラベビーの写真を数点、展示しておりますので是非ご覧下さい。

更新日付:2000.10.22

2000.10.22   Rhinogobius brunneus

10月第5週  今週もアカハライモリの水槽にかなり意識がいっておりましたが、雑居水槽のほうでは数週間前からヨシノボリ氏がお気に入りの石の下でせっせと穴堀りを始めておられました。そうこうしている間に先週、石の下に産卵したようで、ひらひらと卵らしいものが見受けられるようになりました。よく見ているとオスのヨシノボリが卵の保護で、鉄壁の防御体勢に入り他の魚を寄せ付けません。
我が家では、以前からヨシノボリの産卵の機会に合いながら陽の目を見ない事の繰り返しで、今回もいつの間にか卵が無くなってしまい残念な思いですが、最初から繁殖を目的とした環境設定を施さないのと、いわんや過密傾向の雑居水槽の事ですし、無事に孵化までこぎつけるというのは難しい事でしょうね。それにしても奮闘した甲斐も無く巣から離れたオス(写真)を見ているとたいへん申し訳なくて…。ヨシノボリファンの私としましては、改めまして繁殖には挑戦してみたいと考えております。ところで今週のアカハラ氏(別室)は…。

更新日付:2000.10.29

2000.11.05   Rhinogobius brunneus

11月第1週  11月に入り朝夕、冷え込むように成ってまいりましたが、我が家の水槽は今年は全室暖房完備。さて水槽の皆々様には快適に過ごして頂いてるのでしょうか。先週に引き続きまして失敗に終わったヨシノボリの産卵劇ですが、今週初めに、またもや同じ石の下に卵が産み付けられオスのヨシノボリが厳戒態勢に入っております。よく見ておりますと、深く掘り込まれた巣の中に孵化をうながしているのでしょうか、卵に新しい水を送り込むように一生懸命に鰭を動かしています。その献身的な彼の態度に頭の下がる思いでガラス越しにエールを送っているのですが…。
今週はオーソドックスで落ち着いた魅力のヨシノボリさん、あなたは今回が初出演でしたっけ。

更新日付:2000.11.05

2000.11.12  Tanakia limbata

11月第2週  最近は休日に所用が重なりフィールド観察並びに採取の機会に恵まれず、何となく物足りなさを感じておりましたが反面、我が家の水槽におけるメンバーの充実、成長による充足感において相殺されていると言うところでしょうか。いずれにしても精神的なストレスの緩和を魚達に一役かっていただいている限りパートナーとしての債務を果たすべく深夜の水替えを遂行しておりますが…。
今週はタナゴファミリーの雄。アブラボテTanakia limbata

更新日付:2000.11.12

2000.11.19   Cynops pyrrhogaster

11月第3週  週の半ばに、イモリ水槽からアカハラベビーのプラケースへの引越しを敢行致しました。食におきましてはメイン水槽でアカムシに慣れていた加減でしょうか、箸で口先に運ぶだけでこちらの意向が伝わり、スムーズに給餌が勧んでおります。今週も我が家の水族群はいずれの個体も食欲、行動、共に問題なく推移し、現状においては私的管理サイクルが功を奏していると言うところでしょうか。

更新日付:2000.11.19

2000.11.26  Rhodeus ocellatus ocellatus

11月第4週 少し前の話に成るのですが、久しぶりに家人と市内の熱帯魚ショップへ出かけた時の事です。
最近のショップは水族館も顔負けの美しさと個体数の多い事に驚かされますが、私の好きな日本産淡水魚の水槽は、比較的少なくて残念な思いです。たくさんの魚達を一通り見終わって帰りかけた時に”餌用タナゴ”と書かれた札が目に入りました。稚魚から幼魚まで千差万別の大きさのタナゴ達が数百匹、ひしめき合って泳いでいます。いつの間にか時間を忘れて見入ってしまいました。あまり熱心に見ていたからでしょうか「大きいの入れますから…。」スタッフの方に声をかけられ、思わず買ってしまいました。少し離れて笑っている家人を除いて誰も気が付かないでしょうね一匹、十数円のタナゴ達がこの店で一番気に入ったなんて…。
写真(上)のタナゴはその中で、私の一番お気に入りの個体です。思いがけないきっかけで我が家に転居のタナゴ達は予備水槽でウオーミングアップを無事に終えて、雑居水槽で元気に泳いでおります。
23日 カム(以前飼っていたカムルチー)が逝ってから一年が経ちました…。

更新日付:2000.11.26

2000.12.03  Rhinogobius brunneus

12月第1週 師走に入り何となく気忙しい毎日を送っておりますが、水槽のメンバーには今週も平穏な時が流れ、ガラス越しの彼らには私の行動がどのように写っているのでしょうか。毎朝、足早に魚達の観察と給餌を済ませて家を後にするのですが、のんびり出来る休日には、彼らの食事が終わるまで水槽を覗き込んでおります。給餌後の様子を興味深く観察しておりますと、一時、慌しい彼らも一段落つけば、各自その行動にブレーキがかかり、水槽内は喧騒から手のひらを返すように静寂が訪れます。食を満たされた彼らを見ていると何となく睡魔にみまわれそうで…。
写真のヨシノボリもたらふくご馳走を召し上がったのでしょうか、お腹のあたりが少し苦しそうですね。

更新日付:2000.12.03

2000.12.10  Acheilognathus rhombeus

12月第2週  今週は公私ともに多忙な一週間となり、魚たちの観察も滞りがちに成ってしまいましたが、水槽内ではいろいろなドラマが繰り広げられております。ヨシノボリ達の陣地争奪戦は頻繁に行われる日常行事、威嚇し合う姿は正に真剣勝負。幼魚のギギはエアレーションのバブル内の上下運動に余念がありません。写真のカネヒラは体長が大きい事もあり他の魚たちにはおかまいなしに、ご覧のとおり、優雅に水槽遊泳を楽しんでおられます。ダイナミックな背びれは相変わらず素敵ですが、大きく広げた扇は他の魚に対する威圧なのでしょうか、相棒に向ける自己顕示なのでしょうか。

更新日付:2000.12.10

2000.12.17  Odontobutis obscura

12月第3週  師走も中盤になり寒さに加速度が加わりだしたような昨今ですが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。今週は雑居水槽において写真のキッズなドンコ氏がヨシノボリを食すると言うハプニングがありました。まだまだ大丈夫と鷹をくくっていた矢先の出来事に別居水槽の準備が出来なくて、咄嗟に思い立ったのが物置にあった虫カゴです。少し窮屈では在りますが暫くは虫カゴと一緒に沈んでいただく事になってしまいました。給餌は、と言いますとおもむろに引き上げたカゴの中にアカムシを差し入れて入り口をロック。残ったアカムシは網の隙間から次第に出て行き、待ち受けていた連中がおこぼれに預かるという効率良いサイクルです。しかしながら牡蠣の養殖ではあるまいしドンコ氏の養殖カゴとは…。

更新日付:2000.12.17

2000.12.24   Rhinogobius brunneus

12月第4週  先週のドンコ氏隔離以来、ヨシノボリファミリーには平穏な生活が戻り、行動にも余裕が伺えるようになってまいりました。相変わらず仲間内での争いは行われているとは言うものの、熾烈な生存競争劇とは異なり、いわゆる”たわむれ”状況に安心して見ておれるというところでしょうか。一方の治外法権、一人きりでクリスマスイブを過ごす事になってしまった虫カゴ部屋のドンコ氏は、近くを通り過ぎる魚達を尻目に苦虫を噛み潰したような、毅然とした態度で、私に抗議の視線を送っておられるようなのですが、新居が用意出来るまで暫くご容赦を…。
今週は、そっと覗き込んだ水槽をお気に入りのヨシノボリ氏(写真)が通り過ぎました。

更新日付:2000.12.24

2000.12.31  Cyprinus Carpio Linnaeus

12月第5週  今年で3回目と成りました年末恒例の厳冬採取は今回も奈良へ出かけました。採取した魚はオイカワ、カワムツ、アメリカザリガニ、写真の鯉は昨年を5cmも上回る55cm と手網での最大サイズを更新する結果となりましたが、おかげで手網のフレームが変形してしまいました。彼らの採取ポイントは今年も変わることなく、冬眠中の寝込みを襲う作戦で、網を差し入れると向こうから突進してくる状態です。今年はこのクラスの鯉を3匹捕獲、記念撮影後に再びねぐらに帰って頂きましたが、来年も環境の変化に負けず、元気で居てほしいものです。

更新日付:2000.12.31

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