スズキ目 Perciformes キノボリウオ亜目 Anabantoidei タイワンドジョウ科の魚は雷魚と呼ばれることが多く日本には以下の3種類が知られています
アナバスの仲間と同じように上さい器官と呼ばれる呼吸器官で空気呼吸を行います この呼吸法のおかげて無酸素状態の水域でも生息が可能ですが反面空気呼吸の不可能な状況下においては死んでしまいます(魚らしくない溺れる魚なのです)琵琶湖などで夏に刺網で漁獲されたものは大半が死んでいるようです(水槽飼育においては呼吸のために水面と上蓋の間の密着は厳禁です)
池や沼、川などの流れの少ない水の濁った泥底部に住み水草の茂った浅い場所(空気呼吸を容易に行うためだと思います)を好みます。
水質(無酸素状況でも住めます)や水温(0~30度)の変化に適応性が広くてこの面の飼育管理は楽だと言えます。
野生の個体は魚やカエル、エビなどを食べ、ときには鳥やけものをも襲うようです。冬には冬眠し、雨季の増水時には浅いところに現れ湿地などを蛇のように歩くこともあるようです。とても魚とは思えない強い生命力を感じます。
我が家の雷魚はこのカムルチーでした。分布は、ほぼ日本全国、平野部の湖沼や川に住んでいます。
日本には朝鮮半島から75年ほど前に奈良県に移入されてきたのが最初らしいです。
全長は30~80cm位でまれに100cmオーバー級もいるようで雷魚のなかでは最大の魚です。生きていれば我が家のカムはどのくらいになっていたのでしょうか。
性質はきわめて獰猛でお腹が減れば人にも噛み付くようですが、幸せなことにその経験はありませんでした。
カムルチーの体内には顎口虫(がくこうちゅう)と呼ばれる寄生虫が潜んでいることもあるので生食はすすめられないということですが、最後まで食べることは考えませんでした(東南アジアでは貴重なタンパク源らしいですが...。)
タイワンドジョウというと見たことが無い人はドジョウの仲間を想像する人が多いと思いますが全く違ってカムルチーと同じ仲間です。
見た目はカムルチーとあまり変わらないのですが体の模様が少し違っています。
タイワンドショウは斑紋が小さく連続して見えるのに対しカムルチーは斑紋が大きく不連続になっています。このタイワンドショウも外来魚で90年以上前に台湾より大阪府堺市に移入されたのが最初らしいです。体調は30cm~60cmとカムルチーよりも小型です。台湾や香港ではやはり食用として生きたまま売られているようです。
体調30cmやや小型の種類で体形はカムルチー、タイワンドジョウとにているのですが腹びれが無いことと、尾の模様に目玉のような斑紋が一つあることで区別できます。
分布は石垣島での報告があったようですが台湾より移入されたもののようです。
このコウタイはカムルチーやタイワンドショウとは違って河川の流れのあるところを好みます。中国では食用のほか漢方薬の材料としても利用されています。