日本産淡水魚・熱帯魚編 - 淡水魚話 - 2002年

10枚 | 30枚

2002.08.04  Hypselodoris festiva

8月第1週  先週末は日本海へ海水浴に出かけました。私にすれば、木津川に参上しヨシノボリ達と水中遊泳を目論んで居りましたが、例年、習慣化しつつ有る「海行き」に軍配が上がった次第です。潜ってしまえば、磯場の水中はとても美しく、イソギンチャクや名も知らない魚達との遊泳は、川とは違った趣があります。今回のモデルは、軟体動物のウミウシ嬢(アオウミウシ)。彼女の美しさは広い水中でも目を引くものがあり、しばらく臨時スタジオでご一緒頂きました。別室では、これはもうお馴染みのフグ諸氏、今年はハコメガネが臨時水槽に早や代わり。炎天下、大いに楽しませて頂いた「海水族」のみなさまには次回までご機嫌よろしく…。

更新日付:2002.08.04

2002.08.11  Carassius auratus auratus

8月第2週  今週もここ大阪は連日の猛暑で、高気圧は緩まる気配すら感じられず、ある意味、たいへん安定した一週間と成りました。水槽の魚達には、上がり切った水温は迷惑な話で、行き着く島もないと言った所でしょうか。私としましては、溶存酸素の確保をメインにしながら、水質の低下防止に全力投球。アバウトな管理にもかかわらず、リタイアする個体もなく感謝している次第です。夏といえば夏魚の金魚(写真・別室)諸氏。いつの間にかメンバーも増え、過密化傾向に有りますが、今年の夏も絶好調、食欲では群を抜いておられます。

更新日付:2002.08.11

2002.08.18  Rhodeus ocellatus ocellatus 

8月第3週  今週の日曜日は待ちに待った木津川へ川遊びに出かけました。
今回は、久しぶりの木津川で、魚採取と観察で終日を過ごしました。当日、採取した魚は、「フナ」「オイカワ」「カワムツ」「ニゴイ」「ギギ」「ドンコ」「ヨシノボリ」「カマツカ」、写真の「タナゴ」の9種に及びました。合計6匹採取したギギの内、数匹持ち帰り、予備水槽でウォーミングアップを開始しております(Episode12でも紹介)次回の木津川はこれも楽しみにしているヨシノボリ水中観察を実施する予定ですが、何時の事になりますやら。

更新日付:2002.08.18

2002.08.25   Candidia temminckii  

8月第4週  地蔵盆の頃になると、夏も終わりに近づき、何となく寂しい気がします。朝晩の涼しさが物悲しさに拍車をかけるように…。
先週の木津川行きから一週間、季節は少しずつ秋に近づいてきました。我が家の水槽も一時の異常高水温からそろそろ開放されようとしております。魚達にとっても過酷な季節から快適な環境に衣替えの時期と言うところでしょうか。写真のカワムツ氏は先週の木津川で見かけた若魚、温度差の烈しいフィールドで一足先の秋を感じておられるのでしょうか。

更新日付:2002.08.25

2002.09.01  Lepomis macrochirus

9月第1週  酷暑な夏は、余韻を残しながら秋に向けてのアプローチ…。
新しい月を迎えて、水槽の魚達まで心なしか落ち着いて見えるのが不思議ですね。今にして思えば、夏の間冷却装置も施さない私の水槽は、彼らにとってけっして過ごしやすい環境ではなかった事を、幾分申しわけなく感じております。しばらく、高水温対策でライトアッフ゜をひかえた薄暗い水槽は、半ばベールに包まれた状況下。久しぶりに、まぶしいライトの中で見た彼(写真)が、ずいぶん大きく感じられたのですか゛…。

更新日付:2002.09.01

2002.09.08  Rhodeus ocellatus ocellatus

9月第2週  予想以上の残暑に秋を感じる余裕もない毎日を過ごしておりますが、魚達には季節の移り変わりがどう写っているのでしょうか。夏の強い日差しの中で、色あせて見えた彼らも、薄い衣を一枚羽織られたように、秋色のコスチューム。美しい体色と大きく拡げた鰭は、どちらかといえば殺風景な私の水槽に咲いた花のように見えたのですが…。

更新日付:2002.09.08

2002.09.15  Sarcocheilichthys variegatus

9月第3週  今年の夏は、いろいろと思い馳せていた川遊びへの情熱に今ひとつ行動が伴わず、私自身、物足りなさを感じております。それは、我が家の木津川と、魚達とのコミュニケーションに満足している結果だと喜ばしく思います。が、例年に増して休日になると、水槽群のメンテナンスに物理的な時間を費やし過ぎている現実を、家人の冷ややかな視線と苦笑から学んだ次第です。早いもので9月も中旬を迎え、朝晩は秋の気配。季節が移り変わるように、魚達の成長に伴って雑居水槽も飽和状態、今週は新しい雑居水槽の立ち上げを余儀なくされ、限られたスペースとそれにまつわるメンタルな問題にも 対処しなくてはいけないのですか゛こればかりはメンバーが増えたとは言え彼らに相談する訳にはいきませんものね。写真のヒガイ氏は体長、遊泳力からすれば、在来の雑居水槽残留組。彼には少しだけ密度の下がった水槽に満足いただけるでしょうか。

更新日付:2002.09.15

2002.09.22  Carassius auratus auratus

9月第4週  秋分の日が近づくと日中の暑さもずいぶん緩和され、朝晩はむしろ肌寒さを感じるようになりました。冷却処置を施さない我が家の水槽群にもここに来てようやく過ごしやすい時期を迎え、内心安堵している次第です。例年の事とは言え、過酷な条件下において経験と感に依るアバウトな危機管理は無謀であると反省はしておりますが、今年もメンバーに恵まれ過酷な季節を乗り越えられた事に感謝しております。ショップで見かけた夏魚の彼(写真)は涼しげなコスチューム。紅葉の季節には後もう少し…。

更新日付:2002.09.22

2002.09.29  Sarcocheilichthys chinensis

9月第5週  九月も最終週。日中の日差しも和らぎ、いつの間にか日暮れが早くなっている事さえ気付かないほど都会の感覚に慣れてしまっている私を、少しの間自然のリズムに戻してくれる水槽の魚達に感謝しながら、今週も水槽メンテナンスを楽しんでおります。慌しいウィークデーには忘れている何かを週末に取り戻すのは理論ではなくて感覚なのでしようか。
シヨップで見かけたカラヒガイ(写真上)はゼブラ模様が美しくて、我が家のヒガイとは違った魅力。
「あなたの忘れていた感覚を取り戻すにはずいぶん沢山の魚達が必要ね…。」
「…。」秋の日はつるべ落とし。魚達には、しばらく快適な時を過ごして頂けるでしょうか。

更新日付:2002.09.29

2002.10.06  Odontobutis obscura

10月第1週  今週は水槽まわりの大清掃を兼ねて夏バージョンから秋・冬バージョンへの移行準備に取り掛かりました。たいていの魚達は私のいつもと違った奇異な行動に過敏な反応を示す中、写真のドンコ氏は実に冷静なご様子。彼の毅然とした態度は、沢山の修羅場をくぐり抜けてこられた余裕なのでしょうか、それとも私に対する親愛の表れなのでしょうか。いずれにしても、何らかの縁を持ってこうして同じ時間を共有して頂いてる魚達に、新しい季節の訪れが、お互いの成長につながりますように…。

更新日付:2002.10.06

2002.10.13  Carassius auratus langsdorfii

10月第2週  夕方から雨が予想される休日、足早に木津川へ出かけました。川面を渡る風はもう秋。さすがに水も冷たく今年の川遊びも終盤を迎えたと言うところでしょうか。
当日の採取魚はドンコ、タナゴ、カワムツ、オイカワ、フナ、ブルーギル、カマツカ、ニゴイ の8種。今回は、帰り間際にお目見えの15cmクラスのカマツカ氏に我が家にお出で頂きました。いつものようにウォーミングアップ終了後、雑居水槽クリーンアッフ部隊に配属予定と成っております。
我が家の各水槽では、共存が可能な限り底砂の美化活動にカマツカ氏を配属し、その重要な任務を遂行して頂いております。実際、彼らの献身的な活動は長期にわたる私の管理水槽には不可欠な要素であり、今後においてもその重要性は不変のものであると考える次第です。
かく言うカマツカ氏、慣れない水槽でいつの間にか底砂の中。記念撮影もまま成らない状況で…。
今週のピンチヒッターは、こちらも木津川生まれの先輩で、オーソドックスなスタイルのフナ氏、彼もまたクリーンアップ要員と言えなくもないのですが。

更新日付:2002.10.13

2002.10.20  Rhinogobius flumineus

10月第3週  10月も下旬に差し掛かり紅葉の晩秋はもうそこまで。寒くなるまでの過ごしやすいこの時期、フィールドの魚達にとっても同じように快適な日々と言えるのでしょうか。我が家の水槽は冬支度まであと少し、厳しい自然下の魚たちとは違う彼らにも寒暖差の大きい一日が体調に心地よいリズムと成りますように。
休日の雑居水槽、ガラス越しのヨシノボリがとても美しく見えました。

更新日付:2002.10.20

2002.10.27  Acheilognathus melanogaster

10月第4週  心地よい時期は足早に過ぎ去りそうな様相で、朝晩の冷え込みが日毎に厳しく感じるようになって参りました。夏の間、水温の上昇を出来るかぎり抑える為に最小限に留めていた照明が今度は水温の急激な下降を抑える役割に一役かって頂いております。
夏の初めに木津川より入居の若魚タナゴ氏(写真)は、新しい季節を正装で迎えるかのように美しい体色が眩しくさえあります。寒さに向かう我が家の水槽群は今年も木津川メンバーで大賑わい。春を迎えるまでのフィールドは我が家の雑居水槽と言う事で…。

更新日付:2002.10.27

2002.11.03  Hemibarbus barbus

11月第1週  11月に入り今週は季節が急に冬に向けて前進したような感が有り、慌てて上着を着込むように成った次第です。この連休には魚達にも同じように冬支度。ヒーターをセットする運びとなりました。いずれにしても急な温度変化は私たちばかりではなく魚達にも好ましくないように思えるのですが、今のところ我が家の連中にはこれといった特別な変化も見られず食欲の秋を満喫しておられるようです。写真のニゴイ氏(別室)は恰幅もよく冬を向かえる準備も万端のようです。

更新日付:2002.11.03

2002.11.10  Gnathopogon elongatus

11月第2週  「何となく今年は秋が無いわね…。」一足飛びに冬が訪れたような気候に閉口しながら今週も過ごしておりましたが、少しずつ寒さに慣れてくると、反対に日差しの暖かさを感じるように成るのが不思議ですね。写真のタモロコ氏は雑居水槽では古株。今でこそ立派な出で立ちで、大きく感じられるように成りましたが、木津川から入居された時は、ひ弱な存在感のうすい個体だったのですか゛…。
冬を前により一層の飛躍を願いたいものです。

更新日付:2002.11.10

2002.11.17  Corydoras panda

11月第3週  休日の朝はたいてい水槽のメンテナンスに時間を充てているのですが、例年の事ながら寒くなるに従って開始時間がアバウトに成ってきております。
それでも一仕事を終えた水槽を眺めていると魚たちまで輝いて見え、何となく嬉しく成りますよね。今週は行きつけのショップに魚たちの食料を求めてお邪魔致しました。美しく並んだ熱帯魚水槽には色とりどりの魚たちが所狭しと遊泳しております。今週のモデルはコリドラスパンダCorydoras panda 忙しそうにチョコチョコと動き回る彼らを見ていると何となく楽しくなってきます。

更新日付:2002.11.17

2002.11.24  Clarias batrachus

11月第4週  11月も後半に差し掛かると、何となく気ぜわしく。今年は例年にも増して月日が短く感じられるのは、私の歳の事は棚に上げて、昨今のブロードバンドのせいと言う事で…。
保温設備完備の我が家の水槽群は、春を迎えるまで私達以上に安定したハイテク環境下。変化の少ないリズムはある意味、申し訳なくも有るのですが、食事の催促をする彼らに申し開くわけにもいかず、せめて快適な水槽をエンジョイして頂ければと考えている次第です。今週もショップで見かけた個体。私的に未知の彼は、ヒレナマズ科のClarias batrachus ここでは「アルピノクララ」の名が有りました。

更新日付:2002.11.24

2002.12.01   Carassius auratus auratus

12月第1週  師走に入れば例年の事ながら頭の片隅でお正月を意識するように成りますが、幾つになってもひと月先のイベントが待ち遠しいと言うのが何となく可笑しくて…。
今週は、時おり思い出したように始める雑居水槽の模様替えを敢行いたしました。私にとってリフレッシュのつもりの行事が、魚達にはどう写っているのでしょうか。写真のニゴイ氏は今回は殺風景にレイアウトされた水槽にとまどう事もなく、きまぐれな管理人の私に寄ってきていただきました。

更新日付:2002.12.01

2002.12.08  Carassius auratus auratus

12月第2週  師走も中旬に差し掛かろうとしておりますが、頭の中は慌しく駆け巡っているものの、町並みの活気はいつもと変わりなく感じられるのは私だけでしょうか。
我が家の水槽環境は、最近の傾向とも言えるのですが、それぞれの個体の大型化に伴いスペース問題がクローズアップ。それに伴い我が家の環境省ならびに財務省からは、フィールド魚観察の名の元に密かに行われていた採取に「待った」が掛かり、木津川に訪れる回数が激減。その反動によるショップ探訪に拍車が掛かると言う事態に。もちろんショップにおける衝動飼いに至っては、厳重な審査が、家人同行に寄ってのみ敢行される運びとなり、加えて新年度より細密な水槽条例の施行にまで発展しそうな雲行きです。
今週は、タイニーな御令嬢。金魚水槽の秘蔵っ子の彼女は、どちらかと言えばのんびりとした成長振り、末長いお付き合いを宜しく。

更新日付:2002.12.08

2002.12.15  Carassius auratus auratus

12月第3週  ここ数日の冷え込みは、いよいよ冬本番を感じさせるものが有りますが、季節に反して私のプライベートを含めた年内のスケジュールは少々加熱気味というところでしょうか。
仕事を終えて、行きつけのショップで、恒例の金魚マニアの人達による談義が熱く語られている中、門外漢の私には理解の範疇を超える話題に聞くとも無く、ぼんやり美しい金魚達の泳姿を眺めていると、いつの間にか静かに成ったシヨップで私一人。難解な話題には付いていけなくても彼女の美しさは理解できたようです。

更新日付:2002.12.15

2002.12.22  香港 通采街

12月第4週  週末は香港。二年ぶりに香港へ出かけました。今回は香港島、灣仔(ワンチャイ)を基点に二泊。活気溢れる生のアジアを堪能してきました。
ここでのお話は、やはり通采街(金魚街)です。地下鉄、太子(プリンスエドワード)から徒歩数分、数十件の熱帯魚、金魚ショップが軒を連ねる通采街(金魚街)は、私のような魚好きにはこたえられない魅力の街です。二年前に訪れた時より町並みが少しお洒落に感じたのは、水槽用品のデザインの変化でしょうか。変わらないのは店頭で陳列された魚達(写真)。実に合理的な売り場の展開に今回も見入ってしまいました。
是非、通采街へ…。

更新日付:2002.12.22

2002.12.29  Acheilognathus melanogaster

12月第5週  暮れも押し迫り、寒さにも拍車が掛かって参りました。慌しいこの時期、水槽を覗き込む時間も少なくなり、水族諸氏には申し訳なく思っております。今年の雑居水槽は、昨年来の傾向として、魚達の大型化に伴う過密対策に終始しましたが、メンテナンス上のトラブルも少なく無難に推移した事を嬉しく思っております。写真のタナゴとクラウンローチの同居は今のところ問題も無く。皆様には良いお年をお迎え下さい。

更新日付:2002.12.29

10枚 | 30枚