1月第 1週 新年、明けましておめでとうございます。2010年も、私くし gonta036 の「お魚四方山話」にお付合いの程、宜しくお願い申し上げます。さて、今週は、年末からの寒波の影響で、元日は晴天に恵まれたとは云うものの強風と寒さに閉口いたしました。・・・が、日を追うごとに寒さも和らぎ、週末には、陽だまりにほのかな暖かさを感じるまでになりました。写真の個体は、シルバーに輝く幼魚期から、徐々にではありますが、ご覧のように美しく、個性的に仕上がって参りました。そんな彼を学術的にみた場合、その美しい体色や斑紋が、環境に寄って作られるものなのか、それぞれの個体が生まれながらに持ち合わせているものなのかは、素人アクアリストの私には理解する事が出来ません。いずれにしても、飼い込む程に変化する彼らのビジュアル的な魅力を、今年も引き続き官能していきたいと考える次第です。
更新日付:2010.01.03
1月第 2週 束の間の休日から現実に引き戻どされる時間が、年を追うごとに早くなるように感じるのは、私の歳のせいなのでしょうか、それとも、昨今の時代の流れなのでしょうか。そんな事をふと考えてる間に、1月も三分の一が過ぎ去り、お正月気分に浸ったかどうかの記憶さえも忘れている自分に苦笑しております。写真のルナは、老成魚で、シルバーに輝く若魚の初々しさはありませんが、体表全面に散りばめられた斑紋は、私のパクータンクでも、ひときわ目を引く存在です。
更新日付:2010.01.10
1月第 3週 今週は、半ばに寒い日が続き、週末にようやく一息付けたと云ったところでしょうか。厳冬の2月を前に、例年の事ながら、保温された水槽の暖かさが羨ましく感じられます。冬場の水槽は、ある意味、メンテナンスが楽な面があり、ルーチン化された作業を淡々とこなすだけで、ここ数年、これと言ったトラブルに遭遇する事もなく推移いたしております。写真のルナも、先週の個体同様、老成魚ではありますが、地味である分、重厚で、大柄な分、貫禄が感じられます。
更新日付:2010.01.17
1月第 4週 1月もいよいよ後半に入り、通勤の車窓から眺める風景は冬枯れ色。今週もメンテナンスを終えたパクー水槽で彼らの写真を撮りながら、コンディションの確認を行いました。丈夫な彼らには、これと言った体調不良こそありませんが、活発な分、擦れや、個体間の衝突による外傷は日常茶飯事、水槽内の障害物には、怪我防止の注意が必要です。出来る事ならトラブルを引き起こす可能性のある、彼らにとっての障害物の配置は、避けるのが無難でしょうか。
更新日付:2010.01.24
1月第 5週 1月も今日限りとなり、明日からは、いよいよ厳冬の2月に突入です。2月と云えば、一年中で私の一番苦手な月、例年、暖かい春を指折り数えて待ちながら過ごす2月は、日数の短かささえ、北風にかき消されるようです。徐々に貫禄を増してきたジャイアントパクー・チンガ、双璧のカウアには、現在のところ体長こそ及ばないとは云うものの彼の追随に期待しております。
更新日付:2010.01.31
2月第 1週 2月に入り、寒さに感けて外出する機会も少ない中、熱帯魚ショップには、時々お邪魔いたしております。最近のショップは、年中、空調管理もいきとどき快適に魚たちとの時間を過ごす事ができますが、数十年前の熱帯魚屋さんは、夏場の暑さには少々、辛いものがありました。しかしながら、冬場は、私にとっては今も昔も快適な空間で、当時の石油ストーブが複数台、配置された独特な空気感が懐かしく感じられます。先日、久しぶりにお邪魔したショップで、ベテランのスタッフの方とパクー談議になり、昨今の入荷状況をお聴きするなかで、産地での輸出規制、流通コスト、希少種の高騰とワイルド、パクーを取り巻く環境には厳しいものがあるようです。写真の個体は、希少種でも高価なメチニスでもありませんが、私のタンクで幼魚の頃から他のパクー達に揉まれながら美しい若魚に成長されました。
更新日付:2010.02.07
2月第 2週 2月も中旬となり、あと半月あまりで、桜3月。寒い日は、まだまだ続くとは云うものの、3月は暖かい春のイメージ。今週は、以前から気になっていた、パロット(ドルフィン)パクー Ossubtus xinguense をサタンプレコ Glyptoperichthys lituratus との混浴を解消し単独水槽に移行しました。さすがに、25cm オーバーのパロット(ドルフィン)パクーには、単独とは云うものの、600×450mm 水槽は、手狭ではありますが、サタンプレコとのトラブルによって破綻が生じる前に、思い切って彼に、ご辛抱いただく事にしました。最近、ショップで幼魚を見掛けなくなったパロット(ドルフィン)パクーですが、可愛い容姿とは裏腹に、凶暴な彼は、幼魚の内から、他のパクーとの混浴は、避けたほうが無難でしょうか。
更新日付:2010.02.14
2月第 3週 長かった寒さのトンネルもそろそろ出口が見え掛けたと云ったところでしょうか。今週も水槽メンテナンスを終えてパクータンクを眺めていると、最近、気になっていたのですが、写真のシングー産のバンデッド・ミレウスは、同じバンデッドでも先週、episode42 でもお話した、野生的に見える太バンドの個体 ( 別室 ) と比較すると、バンドが縦に走るとは云うものの、ずいぶん雰囲気も体型も異なり、ただ単に産地の問題だけでなく、違う種類のようにも感じられます。
更新日付:2010.02.21
2月第 4週 2 月も後、数時間を残すだけとなり、明日からは、待ちわびた3 月。今週は、半ばに暖かい日が続き、気分と体は、すでに春を意識しておりますが、お水取り(東大寺二月堂修二会)の法要が終わるまでは、まだまだ早春の寒暖は気まぐれと云ったところでしょうか。写真のジャイアントパクー・チンガは、私見では、パクーの原型とも言える体型で、Myleus rubripinnis に近似しますが、尻鰭は赤く染まらず、ルナのような派手な、斑も体色もみられません。タンク内での成長スピードは今のところカウアほど早くありませんが、私が、感じる魅力の第一は、次第にがっしりと重厚さを増していく成長過程にあります。オーソドックスなパクーではありますが、大切に飼い込んでいきたい個体です。
更新日付:2010.02.28